会の基本理念の一つ、 「行動」を重視する私達の会の 平成10年度の最大の足跡は、EMによる水質浄化実験であったと思います。
それ迄の学習で、 EMの真価に確信を深めつつあった私達は、 町で困っている排水路の事を聞き及び、 EMに根本的な解決の路があるかを確かめるべく、 この実験に踏み切りました。
平成10年の7月から9月迄の3ヶ月間、 毎週一回、 排水路のヘドロの中に 500リットルのEM活性液を、動力噴霧機で 灌注する作業を続けました。
そして8年間継続している 会の月一回の水質検査でその推移を調べた結果、下記の表のような驚異的な数値を得ました。
地点A
(実験地の中の定点)
|
水温 |
COD |
PH |
アンモニア窒素 |
燐酸イオン |
ヘドロ高さ |
実験前 |
25.5 ℃ |
6 |
1000mg/l |
80mg/l |
33mg/l |
35cm |
実験一月後 |
25 |
6.5 |
100 |
8 |
1.65 |
33 |
実験三月後 |
23.5 |
7 |
20 |
1.6 |
0.66 |
15 |
地点B
(実験地の最先端で行政側でEM液を24時間点滴している排水の流入地点)
|
水温 |
PH |
COD |
アンモニア窒素 |
燐酸イオン |
ヘドロ高さ |
実験前 |
25 |
7.5 |
500 |
60 |
33 |
|
実験一月後 |
25 |
6 |
100 |
8 |
1.65 |
〜 |
実験三月後 |
23 |
6 |
50 |
4 |
0.66 |
〜 |
地点C
(実験地から約50メートル下流の地点)
|
水温 |
PH |
COD |
アンモニア窒素 |
燐酸イオン |
ヘドロ高さ |
実験前 |
25.5 |
6.5 |
500 |
60 |
33 |
25 |
実験一月後 |
26 |
6.5 |
50 |
8 |
1.65 |
25 |
実験三月後 |
23 |
6.5 |
10 |
0.8 |
0.33 |
5 |
* COD:化学的酸素要求量
- * 水質検査実施日
- 実験前=平成9年4月4日
- 実験一ヶ月後=8月9日
- 実験三ヶ月後=10月2日
この実験の意義は、
- ヘドロを他に移すのではなく、その場でEM菌が分解して減らしたこと。
- 現在の日本の下水処理場では、窒素、リンを取り除けずそのまま放流してしまうそうだが、その窒素、リンが排水現場で殆ど取り除けたこと。
- 実験地から離れた下流でも、似たような数値が得られたことから、EM菌は移動して、 波及効果があること。
この実証によって、私達の会では、米のとぎ汁による環境浄化の普及に努めることになりました。