私は、 自分が生ある間に 出会えるとは 予想だにしなかったものが 二つある。 一つは 私の生き方を決定づけてくれた 宮澤賢治であり、 もう一つが、その賢治が夢みて果たせなかった 理想の社会の実現を目指し、 EMを開発した 琉球大学の比嘉照夫教授である。
EMは、 さまざまな環境問題を解決しながら 同時に 安全で多収穫な食の生産を成し遂げてしまうという 摩訶不思議で ありえようもない世界を 私達の前に現出してくれる。 私は 農場で実地に EMと向き合いながら、 その見えない存在の威力に感動を覚えながら比嘉先生の 「 微生物の農業利用と環境保全 」 を読んで、 その理論を知ろうと努めた。 そして 不出来ながら、 普及したい一心で 次のようなパンフレットを作った。 パンフレットの補足まず、 中心となるのが 嫌気性の光合成細菌群
。 これは 地球創生の頃からいて有毒ガスに満ち満ちていた地球を、 水や酸素のある 生物の住める環境に変えてくれたと言われている微生物である
。 次に 好気性の窒素固定菌 。 これは 空気中の窒素を固定し 植物に窒素を供給する。 光合成細菌と、 酸素、炭酸ガスをやりとりして共存し合い、 その上 合成菌同士である。 又 EMによる水質浄化実験の際、 排水中の窒素、リンの数値が驚異的に下がったのは 反対に 窒素ガスになって 空気中に放散されたからだと推測される。 VA菌根菌は、 地中のどこにでもいるが 化学肥料や農薬とは共生しない全くの自然派であるので、 EMの居る所には必ず集まってくる。 又、 乳酸菌、酵母菌といった 発酵菌群も重要である。 これらは 主に 有機質、無機質を問わず 可溶性にして 植物に吸収させる力をもっている。 そして、 ある種の糸状菌、放線菌は、 浄菌効果をもち 病害虫に強い体質をつくる。 |